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九谷焼 専門店 和座本舗受賞歴

総務省情報通信白書 平成27年版

昨年になりますでしょうか、ある1通のメールが届きました。送信元は、とある某大手リサーチ会社からで内容は総務省の案件で会社に伺わせて頂き話を聞かせて欲しいというものでした。石川県の九谷焼を販売する小さな会社に総務省の案件でわざわざ石川県まで来るなんて、正直申し上げて胡散臭い話としか普通は思いますよね。でね、ちょうど自分の仕事も多忙であったため、ていのいい断りの返信をしようと思い書いた内容が下記になります。

●●様
質問ですが、なぜ弊社の取材なのでしょうか?
お教え頂けますと幸いです。
取材をご依頼頂いた経緯をお聞きしたうえでご返答させて頂きたく存じます。

するとすぐに大変、丁寧な内容に返信を頂くことになります。で、文章からは真面目な内容であることが伝わってきたので取材をお受けすることとなりました。メールの文章ってほんと大事だと自己認識できるくらい真面目さが伝わる文章だったんです。内容にはICT(Information and Communication Technology)情報通信技術を活用した地方での活動事例として取り上げたいとのことでした。要するに九谷焼という石川県の伝統工芸をインターネットを活用して販売している内容で取材して頂くということでした。石川県では弊社ともう1社(旅館業)の事例を取り上げるとのことで実際にリサーチ会社の担当者の方が来社されお話させて頂くこととなります。お会いして話を始めるとやはりリサーチ会社の方だけあり色々な話題で話が盛り上がり飛行機の予定時間ギリギリまで話し込んでいたのを覚えています。今、思えば仕事に追われていた時期でどこかでアウトプットする場を求めていたのかもしれません。弊社のこれまでの取り組みやこれからの取り組みについてお話できたことで自分の中での仕事に対するコンセプトの明確化とブラッシュアップができたように思います。取材後、実際に掲載されるかどうかは総務省の判断になるとのことでしたので月日が過ぎるとともに、そんな取材があったこともぼんやりしていた先日、リサーチ会社の担当者より掲載されることになったとの一報を頂き取材頂いたほぼそのままの内容で事例記事にして頂けました。総務省情報通信白書平成27年版 第3章にて弊社事例記事が掲載されております。地方の小さな会社でも事例になる取り組みができていることを本当に幸せに思います。最初、疑ってかかった担当者の●●さん申し訳ありませんでした(笑)

総務省 情報通信白書 平成27年版 ダウンロードページ

九谷焼の転写は是か非か

九谷焼は手描きであるべき。そんな議論をこの業界に入ってからよく耳にします。伝統工芸と呼ばれる以上、当然のように全てが手作業で仕上げられるのが当然である。確かに最もなことだと思います。私自身も手仕事の素晴らしさを知っているからこそ自信を持ってお客様にお薦めできているのであり、九谷焼が工場で大量生産されているとしたらきっとここまで九谷焼についてこだわりを持っていないと思います。そもそも九谷焼は雪で閉ざされ農作業が行うことができなかった冬季に時間をかけ絵付し雪解けの頃、麓の町でお金に換えたと言われています。九谷焼はそもそも生産に時間がかかるんです。昭和という時代になり日本の経済が右肩上がりに成長をしていた頃、九谷焼の生産よりも需要が追い越すという非常事態が発生します。(年配の九谷焼従事者の方々が武勇伝として語る事象です)都会の百貨店で催事をすれば催事会場のフロアまで長蛇の列ができ、作品を並べる間もなく輸送用の箱から飛ぶように売れたそうです。【作れば売れる】そんな信じられない時代があったそうです。そして【作れば・・・】の部分が手仕事において最も対応しづらい部分であることは明確であり、生産性を上げる為に誕生したのが九谷の転写技法(耐焼成シール)になります。

それまで全てを手描きで仕上げていた九谷焼が転写の登場により絵を描くことができない人々にも九谷焼に絵付けできるようになり明らかに生産性が上がりました。圧倒的と言っても過言ではない生産数の向上です。そして生産数の向上は、すぐに価格に反映しました。九谷焼=高級品というイメージの"崩壊"の始まりです。崩壊と書いてしまうととても悲観的なイメージですが普段使いの器として普及モデルが誕生し産業としての九谷焼が始まった大きな転機だったのも事実です。気軽に使える食器や記念品として広まりをみせた九谷焼は、いつしか自分で買うものから人から贈られるものへと需要ニーズが変化していきました。言葉を変えればタダで貰うものというイメージが定着し最も悪評だったのが「貰って困る贈り物」という不名誉な称号まで得たことでしょう。本来、贈り物というのは大切な人に心を込めて・・・だから貰う方々も贈り主様の気持ちとともに受け取り幸せになれることのはず、しかしながら九谷焼は、それとは違う形での贈り物、いわゆる形式的な贈り物として選ばれるものになってしまった為に本来の価値を見失っていきました。粗悪な転写商品の流通による価格破壊、形式的な贈り物、全てが負のスパイラルとして九谷焼は衰退産業の道を歩み始めます。

しかしそんな苦境の中、品質が高く、デザイン性が優れ、そして日常使いのできる価格帯でご提供できる新たな九谷焼の転写技術を確立しようと挑んだ企業があります。株式会社青郊(せいこう)が手がける転写商品は、これまでの粗雑なデザインとは一線を画し九谷焼本来の立体感のある和絵具を忠実に再現しさらに独自のデザイン力によって創り出す商品は手描きの九谷焼には無い魅力を持ち現代の九谷焼絵付技法の一つとして確立できていると言っても過言ではないと考えます。近年では陶磁器製USBメモリーをはじめ数々の賞を受賞する新商品の開発を積極的に行い「今」のライフスタイルの中にとけこむ伝統工芸品を誕生させています。結論、転写の是非ではなく新たなデザインを生み出す為の手法として、新たなの美を生み出す努力の証として転写という技法が極められていくことを私は望んでいます。

蠕長拈 三段重 赤小紋四君子 7,000円(税別)

九谷焼は本当に高いのか?

九谷焼の業界に入り15年になります。私で三代目になりますが、この業界に入った時はいわゆるバブル崩壊後の世の中に全く明るい話題を聞くことができなかった時代です。まあ、もともとバブル全盛期の時には中学生〜高校生なので、その華やかな生活自体を知らずに戻って来ましたので周りが騒ぐほど大変な時期だとは思えませんでした。むしろその時の伝統工芸を取り巻く状態がスタンダードとさえ思っていましたから。

さて、その当時よく耳にした言葉があります「九谷焼は高いから売れないんだよ」「100円ショップとかでも似たような食器が買える時代だし」確かに九谷焼は量販店等で販売されている食器などと比べると明らかに高いかもしれません。私自身も高いものだという認識はありました。だからと言って比べる対照に前述のような食器を持ち出すのは若輩ながら少々疑問を持っていました。そもそも「食器」という実用性の部分で言えば料理を入れる器であればなんでも良いわけで、売れなくなった理由が高いからというのは、それまで九谷焼を指名買いされていたお客様に大変失礼なことだと思うわけです。九谷焼を販売している当事者が100円ショップのものと価格で勝負しようと考えていること自体がナンセンスな話であり、売れない言い訳にしか聞こえないわけです。

正確には解りませんが今現在、流通している九谷焼は5000アイテムくらいあるのではないかと思います。確かにその中にはお値段と作品の価値が見合わないものがあるのも事実です。もっと言えば手間隙をかけたから高いという理由の作品で見た目には、解らないものもたくさんあります。ここが私が重要視する部分です。「手間隙をかけたから高くていい」それはあくまで売り手側の意見であり、九谷焼を選んで頂く皆様には何のメリットもありません。例えるなら料理屋さんで時間をかけて手間隙かけて作った料理が不味いという結果は本末転倒であり、本当のプロではないということです。お客様に喜ばれる、感動してもらうという視点で手間隙をかけること、それが作品に反映されている九谷焼だけを扱いたい。そんな思いがここ数年さらに強くなってきました。ただの食器というカテゴリーではなく使う人の心が動き、感情が高ぶる、大切な場を演出する、日常の中に非日常を体験して頂ける作品を自分の眼で確かめてご紹介すること、私が今、この仕事を続ける中で最も大事にしたい部分であります。
自分が感動し、美しいと感じ、忘れない記憶となるような機会をもっともっと経験することで自分のモノを見る眼を鍛えていかないといけないと考える日々がこれからも続いていくことでしょう。

たかが招き猫、されど招き猫

最近、色々なところで「招き猫のお店ですね」と言われることがある(笑)もちろん招き猫も販売しておりますが基本的には九谷焼全般を取り扱っていますので正確には「九谷焼屋さんですね」と言ってもらいたいところであるが間違いなく招き猫の販売数はネットショップの中でも多い方だと思います。そんな弊社の主力作品である招き猫もオープン当初より販売していたわけではなく、本当のところを言えば食器中心にご紹介するセレクトショップ的なイメージで展開していくのが10数年前のショップコンセプトでした。

ネットショップ、オープンから4年経ったくらいの頃でしょうか。お薦めする食器が順調に販売数を伸ばしていく中で九谷焼業界の方々と話す機会があり、その中で招き猫等の縁起物をはじめとするいわゆる「置物」専門の窯元さんから「置物、ネットでなんとかなりませんか?」とご相談を受けたのが始めて九谷焼の置物に関心を持ったきっかけでした。正直、それまで置物に関心の無かった私達にとって、どうすれば九谷焼の置物(縁起物)が多くの方々にご支持頂ける作品になるのか皆目検討もつかない状態でした。そこでまず自分で買ってみて、この置物の良さを発見してみようと購入したのが写真の小さな招き猫になります。
この鳥肌の立つようなデコラティブなデザインは好き好きが分かれるかと思いますが、私としてはデザインもさることながら、その愛くるしい表情に一目惚れ、6cm程度の招き猫なのでいつも持ち歩いては外出先で色々な方々からご感想を聞いて回ったのを覚えてます。そんな縁起物を持ち歩く中で身近で感じた「小さな幸せ」を当時メールマガジンでお客様と共有したところ、同じように「持ち歩いてみたい」とか「お守りとして側に置きたい」とのご意見を頂戴した結果、販売を開始させて頂いたという経緯でございます。一時期は異常な人気となりましてなかなかご希望される皆様のお手に渡らないこともあり「たかが招き猫なのに」とお叱りを受けることもありました。そうなんですよね「たかが招き猫」なのに5,000円以上するし、なかなか生産も追いつかない代物ではあります。けれども伝統的な技法を継承し丁寧に製作している現場を知るかぎり、価格に関しても生産数に関しても恥じるべきところはないと自負しております。少なくとも、全国、全世界で九谷焼の招き猫ちゃんを可愛がって頂いている皆様がいらっしゃるかぎり「たかが招き猫ではありますが、されど招き猫なんです」

ネットを介し、たくさんのお客様からお喜びの声を頂き、ここまで愛されるようになった九谷焼の招き猫。先の見えなかった置物専門の窯元にとっても明るい光が見えてきていると感じます。「伝統の技を守る」大事なことです。でも守るためには愛されなければなりません。もっと言えばご購入頂く皆様が居て下さってこそ伝統工芸は次の世代に継承できるのです。その証がこの九谷焼の招き猫がお客様とともに歩んできた経緯なのかもしれません。弊社にとって本当に縁起の良い招き猫であることは確かな事実です。
九谷焼 招き猫 4400円〜(税別)

ずっと違和感を感じていました。

弊社がネット販売を始めたのは2000年3月、もう10数年経ちました。ネット販売を始めた最大の理由は弊社の業績不振を打開するためという目的でした。ネット販売を始める以前、弊社の一番の大きな取引先は大手上場企業様のギフト注文が主な注文でしたが、いわゆるバブル崩壊とともに法人様のギフトに対する予算の縮小とともに弊社の売り上げも必然的に下がっていったわけです。当初は法人様の需要開拓を再構築すべく約1年間、それまでに取引のあった会社様を訪ね色々なご提案をさせて頂こうと動きましたが6割の会社様はアポイントが取れない状況、4割の会社様もお会いしたとしても「今は不景気だからね、また機会があれば頼むよ」との返事。残念ながらなす術がないことを実感した次第です。

そして、ずっと違和感を感じていたことがその当時の法人様のご注文内容が実に無機質なご注文だったこと。確かに記念品だとか御礼の為のご注文なのだが贈る先様を想ったとは思えない作品を選ばれているということ、もちろん予算ありきの話ではあるが九谷焼をご紹介させて頂く身として、それを選んではいけないような作品をお選びになられていたことに納得がいかず、助言させて頂くこともありましたが、ほとんどの場合は「あ、それでいいよ上司に許可とってあるから」というご返答が返ってきました。もちろん、弊社にとってはどんなご注文であれ有難いご注文であることは間違いないのですが、九谷焼を扱う者としてのプロ意識を疑われるのも否定できない対応だったと思います。

ネット販売を始め本当に幸せなのは法人のお客様、個人のお客様に関わらず本当に大切な贈り物を弊社でお選び頂き贈り先様に本当に喜んで頂けたとのメールやお電話を頂けることです。どんな作品でもお客様がお選び頂く作品に間違いはありません、でもお店側が選んで欲しい作品を示すことができるのが10数年前の販売方法とは違うことです。安心してお選び頂ける作品をちゃんとご用意させて頂くことが私達の喜びであり、この仕事に従事することの意味だと実感しています。一昔前は大きな花瓶が法人様のギフトでは主流でしたが今は少し贅沢な日常使いのできる写真のような作品が主流になりました。
夫婦湯呑 金箔花文 虚空蔵窯 10,000円(税別)

徳利なんて・・・と思っていたましたが。 酒器セット 吉田屋鉄仙という作品

徳利なんてなんであるんだろう?と30歳になるまで思っていました。酒処、石川県に生まれ特に日本酒が嫌いなわけでなく20歳の頃から日本酒を愛飲しているが、それまで徳利と盃、お猪口、ぐい呑という器に関心が沸いたことがなかった。大きな理由の一つは酒を燗して呑まなかったからである。燗をせず常温もしくは冷酒として楽しんでいた日本酒の器としては、あの盃やぐい呑では小さ過ぎるのです。さらに言えば、なぜあんなにちょびちょび呑み、すぐに空けてはまた注ぐといった慌しい行為を繰り返すのかも理解できずにいた。

歳を重ね、30歳を超えた頃だろうか。外食するお店の系統に変化が出てきた。居酒屋も好きではあるが仕事のお付き合い等で居酒屋よりも少しあらたまった割烹へ行く機会が増えた、そこには今まで気がつかなかった酒の楽しみがあり、ゆっくりとした時間の中で酒を注ぎ注がれ会話が進むという本来の酒を通じてのコミュニケーションの場があった。あらためて徳利や盃、ぐい呑を見てみると、そこには会話のきっかけになる薀蓄があり、カウンターや卓の上に美しい姿で鎮座するオブジェ的な要素もある。

徳利なんて・・・と思っていた自分にとって大きな発見であり、九谷焼の酒器の魅力を初めて知ったのでした。写真の徳利のように胴が絞られた形状の徳利、そして少し大雑把に描かれた絵付けが特に今の私の好みです。この酒器でいつか息子と酒を酌み交わしたいと思いながら今宵も気持ちよく酔えるのです。
酒器セット 吉田屋鉄仙 8,0
00円(税別)

絵の無い九谷焼ってどうなんだ? 夫婦湯呑 釉裏銀彩という作品

銀彩という技法、本来、九谷焼とは石を原料とした粘土を原料に作られる磁器に和絵具と呼ばれる焼成後にガラス質となる絵具を用い植物や動物、また人物や風景をモチーフとした美しい上絵を施した作品が主流であるのに対し、この銀彩(ぎんさい)という技法では、ほとんどの場合、絵付けが施されていることはない。

確かにデザイン的にはシンプルモダンであるとは言えるが本来の九谷焼の美しい色絵の表現を感じることはない。美しい絵付けの技術を習得する為には何十年も職人としての仕事に就かなければならないのは周知の事ではある。ゆえに伝統的な美しい色絵の九谷焼というのは何十年という時間を経て初めて作品になることから一般的には高額になり食器としての価格帯に収まる事は難しくなるのも事実。

そこで生まれた絵付け技法がこの銀彩という技法であり近代の九谷焼において産業九谷の大きな技術革新であり、九谷焼を生業とする者にとってなくてはならい作品である。九谷焼独特の透明感ある美しい絵具を銀箔の輝きを用いることでシンプルでありながらも、どこか妖艶で雅な雰囲気を醸し出すこの作品。量産ができる為に九谷焼としてはお手頃な価格帯で生産できる為に食器へのデザインとして活用でき、より多くの皆様に九谷焼の「色」の美しさを身近に感じて頂ける作品です。この銀彩の色彩を通して九谷焼をもっと身近に感じて頂ければと思っています。
夫婦湯呑 釉裏銀彩 5,000円(税別)